CMJ 2011 ②
UPDATE 2011/11/01 01:36
毎秋NYで行われる『CMJ MUSIC MARATHON』は、エントリーされた各国のアーティストがNYの約50ヶ所のライブハウスにて4日間24時間演奏を行う一大音楽イベント。
有名アーティストから無名に近いアーティストまで毎年1000以上ものショーが繰り広げられている。その中から注目のアーティストをNYで活動するHARD NIPSのドラマー Emiがレポート!その2
Pearl and the Beard @The Woods
CMJ Live at The Woods -10.20.2011
今回のCMJのアンダーグラウンドシーンの中で一番ビックリしたバンドがこのアコースティック・ファンクなPearl and the Beard。
ヒゲとボインならぬヒゲと真珠。全員メガネの三人組。この三人の歌のハーモニーが非常に美しい!
メインボーカルのジョセリンの歌の素晴らしさはブルックリン・シーンの中で一番と言っても過言ではないと思う。チェロを弾きながら低音のバックアップボーカルを歌うエミリー、ヒゲ担当のジェラミーも負けず劣らずである。
演奏のテクニックも申し分ない。テンポのよいギターとジョセリンが歌いながら立って叩くロー・トムの波長がグルーヴィー極まりなく、その上に軽やかに流れるチェロとのコンビネーションには、みんな体を揺らさずにはいられない。
NYにはまだまだ驚くべきミュージシャンが埋もれているもんだ…。
Janka Nabay and the Bu Bu Gang @Pianos
マンハッタンに出て最近お気に入りのバンド、Janka Nabay and the Bu Bu Gangを見ることにした。
ジャンカはそん じょそこらのブルックリンのバンドとは一味違う。と、いうより本物だ!英語も片言な彼はアフリカはシエラ・レオネの出身で、その民族音楽スタイルである 「Bu Bu」な曲をテンポ良いビートで歌う。エレクトロ・アフロ・ビートと呼んだらいいのかな。音色は全く違うが、その踊れるリズムは私にオーマー・スーリマン を思い出させる。
面白いのは、その ノリのいいテンポを打ち出すリズム隊:Bu Bu ギャングが、全員ブルックリンで活動する白人だってこと。ジョナサン、ジェイソン、マイケル、ダグ。彼らはスケルトンズなど、他のバンドでも活躍する素晴 らしく息のあったミュージシャンで、彼らなしではジャンカもこのBu Bu音楽の楽しさを表現できないだろうと思う。
いつもはミス・ Boshra Al-Saadiも異国な歌声のコーラスで参加するのだが、残念ながらこの日はお休みだった。Bu Bu音楽はレゲエなどと同様、社会風刺だったり自国の貧困問題等を歌っているらしいのだが、申し訳ない、言語のわからない私は楽しく踊れるアフロビート・ ミュージックとして堪能している 。
CMJ Live at Pianos – 10.21.2011
Com Truise @285 Kent
今回Com Truiseのライブを初めて見た。
いつもはもっと大きなハコでやってるような気がするのは私だけではないらしく、全てDIYで運営されているこの285ケントでのライブに、ツイッターでも「@Com_Truise @285Kent !! 」のタグが飛び交い、若いエレクトロファンがウキウキしていた。
ずらりと並んだつまみをギュイギュイ回して空気中に放たれるのは、本人がいう所の「ミッド-ファイ・シンセウェーブ・スローモーション・ファンク」。
ほ どよく80sディスコ調なその音に、今夜のトリを待ち続けた夜中2時のフロアはツボを突きまくられ歓喜に踊った。個人的にそれ以上に最高だったのが、 CMJスペシャルなのか、いつもいるわけではないというライヴ・ドラマーのローリー・オコナーの演奏だった。すごい速さのテクノビートを、ほとんど曲間の 休み無しのセットの中、確実に叩き続けていた。日本のBoom Boom Satellites もそうだが、テクノビートのライブ・ドラムは打ち込みに 比べて踊りたくなる率3倍増!
ちなみにCom TruiseのCとTを入れ替えてみると…そうトム・クルーズ。