Live Report! MUSUKI ARUVAVO LEE

Live Report!「MUSUKI ARUVAVO LEE」

UPDATE 2012/06/08 16:58

NYブルックリン在住 Emi Nipsによる現地ライブレポート!

MUSUKI ARUVAVO LEE

Mar 25  2012 @ Cakeshop
共演:Electric Eel Shock, Hard Nips, Hot ChaCha

MUSUKI ARUVAVO LEE
3月になるとNYと言わず、アメリカ中のバンドが活発に活動し始めるのは暖かくなるからばかりではない。今年も13日よりバンドの部が盛大に開かれたSXSW(サウス・バイ・サウス・ウェスト)フェスティバルが行われるからだ。
その数ヶ月前から「出演するかしないか」の話題に始まって、より多くのライ ブを行うべくバンド同士での情報交換や現地、オースティン(テキサス)までのツアー計画など、その活動力は師走のごとくである。そしてブルックリンの場合 は、そのオースティンへ行かなかった組のバンドやミュージシャンが負けじとイベントなどを企画し盛り上がるため、まるで冬眠していたバンド達が春の訪れを 祝うようにライブを始める。
去年と一昨年は参加したものの今年のSXSW行きを断念した私のバンド Hard Nipsも、週一〜二本のペースでライブをしてきた。というのも、私達は30日にWebster Hall(ウェブスター・ホール)でのof Montreal(オフ・モントリオール)の前座という大役をいただいたため、オースティンの太陽を浴びている場合ではなくできるだけのライブ演習が必要 だったのね。
今月の個人的なライブ量にはそんな理由もあったのだけれど、この25日頃になるとSXSW出演組のバンドもワラワラと戻ってくるため、巷もアフターパーティー的にライブ感に湧いている。そして私達は今日その帰還組で戻ってきた、ご存知、Electric Eel Shockとのライブでございます。イエーッッッ!!!
Electric Eel Shock
EESは今月、彼らがSXSWへ向けてのツアーに出る前のDeath by Audio(デス・バイ・オーディオ)でのライブを既に見に行ったのが、6年前にマンハッタンのMercury Lounge(マーキュリー・ラウンジ)で衝撃を受けたときと変わることなく、ワイルドでかっこ良くて、ものすごく素敵だった。
NYなのをいいことに挨拶もそこそこ、ミーハー丸出しで7インチにサインをしてもらったくらいだ。そんな彼らとライブができるということは私にとっては名誉あることであり、「ちょっとは成長したのだな」という泣きたいくらい嬉しいことなのです。
とは言えEESについて書いてもしょうがないので、そちらは日本で思う存分ライブを見に行ってもらうとして、今日はこのCakeshop(ケーキショップ)でのEESの前座で負けず劣らずビビらされたミュージシャン、Musuki Aruvavo Lee(ムスキ・アルバボ・リー)について是非ともお伝えしたい!
実は日本人(中国系とのハーフ?)でNYには「無茶行脚」で来ていたらしいムスキ君。彼が今日のラインアップにいることすら知らなかったのだが、EESを見に来ていた日本人の何人かに「彼面白いよ」と言われたので何がそんなに「面白い」のかと前列へ見に行った。
もう、彼の迫力がすごい。何語?え、罵声?とにかくわけの分からない怒鳴り声のようなものを発しているのだが、きちんと音程をとっている。それもアコースティック・ギター一本での単調なフォークというか民謡?のような曲に乗せて。
人によってはドス汚い声とも言うかもしれないが、私はとにかくその声と迫力 をきちんと曲として聴かせる彼の歌の不思議な魅力に虜にさせられた。また出ました「なんじゃこれは」。そう思った通り怪物な彼は、次の曲では太いテナーで マイクに背を向けて歌い始めた。後ろ向き!!とか突っ込みたくなるくらい背を向けているのだが、声は十分部屋中に響き渡っている。なんという声量の持ち主 なのか。しかも罵声の後なのにそのテナーは甘くしっかりしている。と思う間もなく今度は高音の効果音やら口笛やらを交えながら囁くように歌っている。相変 わらず何語なのかも意味もわからない。
そして罵声、叫び、囁きを織り交ぜて続く不思議な、そしてどこか懐かしさのある、さらになぜか美しい旋律に驚き。終わった観客はいつのまにか魅了されていた。スタイルも様々にテンポ良くセットを終えた彼に拍手喝采の嵐。
外で演者の戯れる図
このレポートを書き始めて、今までにも増して多種多様なミュージシャンのライブを見る機会が増えた。
実は私はそうすることによって興味の無いバンドを見ることが増えると思って いたのだが、それは全くの見当違いだった。世の中には様々なスタイルのものすんごい能力と表現方法を持って、人々の想像を超えるクリエイティビティーを音 楽という形にできる人がいる。メチャクチャなのではなく、聞いていて「楽しい音」なのね。その中のどの才能も私は持ち合わせていないけれど、それを見たり 聞いたりすることによって「もっと音で表現ができる」とか、またそのエネルギーを感じることによって「もっと上手に伝える方法がある」といったような影響 を受ける。
アンダーグラウンド・ミュージックの素晴らしさって、そんな部分にあるんじゃないかと思う。
ムスキ君や、彼の後に演奏したオハイオ出身でEESと一緒にツアーを廻って 来たHot Cha Cha(ホット・チャ・チャ)のパフォーマンス力にも圧倒されたせいもあってか、Hard Nipsも今までで最高の一体感をステージにぶつけることができた。もちろん私達のすぐ後にEESのアメリカツアー最後のライブがとんでもないパワーで爆発すると知っていたので、タダタダやるしかなかったのだが。
 
 
MUSUKI ARUVAVO LEE(ムスキ・アルバボ・リー):http://ip.tosp.co.jp/i.asp?i=03106966
Emi Nips:
翻訳&ライティング、ウェブデザイン、音楽等を総合活用したコミュニケーター。
HARD NIPS のドラマー。ブルックリン、NY在住。
http://about.me/eminips

comment

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。