Live Report! DANGLES @ Union Pool Feb 22 2012

Live Report!「DANGLES」@ Union Pool Feb 22 2012

UPDATE 2012/04/26 14:46

NYブルックリン在住 Emi Nipsによる現地ライブレポート!

DANGLES

Feb 22  2012 @ Union Pool
共演:Georgiana Starlington, The Gentlemen

 

やたらと2の多い今年のこの日。私は毎年この2月22日を、その覚えやすさゆえ唯一忘れない昔なじみの誕生日だと思いつつ過ごすだけだが、今年ばかりは違ーうっ!
2012年2月22日はなんとNY中の音楽ファンが、その90%はMacであろうコンピューターの前で画面のグルグルマークを見つめながら、MOMAで行われるクラフトワークのライブチケットを競い合った日であります。
もう少し詳しく言うと、クラフトワークが8 日間にかけて、一日1アルバムを3D映像の中で生演奏するといった泣く子も黙る企画で、チケットは全ての日を含めて一人2枚まで。要するに友達の誰かが取 れれば良いと言う訳にいかなくて、自分の分は自分で勝ち抜いてゲットせよ、ということだ。少なくとも、エレクトロ好きで十分歳も取ってるくせに一度もクラ フトワークを生で見たことのない私はそれくらい真剣にこの日を受け止め、前の日からiPhoneのアラームにわざわざ絵文字付きで「GET TIX」と入れて1時間前に起きた程の戦闘モード。
発売開始の12pmから30分間、Facebookでもtwitterでもあちこちで「取れない!」だの「ページがフリーズした!」だの、まさにお祭り状態が展開されていたようだが、私自身はそんな祭りに参加している暇などなかった。
そして、その戦闘ぶりが実ってか、なんと最終日の「Tour de France」の公演分をゲット!
Facebookで何千もの「お友達」がいるような人々からも「オレの知ってる中でエミとDarren(ダーレン)だけだよ、 チケット取れたの!」などと言われ、気分は輝くスターをゲットしたスーパーマリオのごとし。テレッテッテッテッテ!テレッテッテッテッテ!と無敵なのであった。YEAH!
チケットを手に入れた幸運なもう一人、Darren Ho(ダーレン・ホー)という男。シンセについてのナード(=オタク)知識では右に出る者がいない程で、彼がチケットをゲットしたのを聞いたときも何だか妙に納得できてしまった。
Driphouseという名での彼のアンビエントなソロライブも素晴らしいが、まあ人には色々な趣味があり、というのも…
久々にやってきましたUnion Pool(ユニオン・プール)。
ここは場所がら各方面から出て来やすいためか女子釣り目当てに来るダサい男子率 も高く、普段呑むためにはご遠慮させていただいているのだが、バーだけのセクションとライブルームがまるっきり分かれていて、ライブルームは程よい大きさ のフロアとステージで好きである。バンドとバンドの合間に広い裏庭で一息つけるというのも居心地が良く、その裏庭の隅にはタコトラック(タコスを売ってる ベンダー、車両方式だけど動かない)があってなかなか美味しい。
今日は友達のバースデーパーティー・イベントということもあり非常に和気あいあいとした雰囲気の中…
いましたよ、遠目にも目立っているDangles(ダングルズ)が。彼らのことを一言で表すならば「女装して演奏したいオッサン達」である。
化粧をバッチリ施した顔にかかるブロンドのヅラ髪を手でハネのけながらビー ルを注文しているのは「エンジェル」ことメイン・ボーカルとギターを努める Sebastian Paulson(セバスチャン・ポールソン)。このバンドのリーダーである。その横でスタイルよろしく、ピンクの頭でエロ系のパンクおネエを気取っている のは、Call of the Wild(コール・オブ・ザ・ワイルド)のベースとしてお馴染みのMax Peebles(マックス・ピーブルス)。ステージでセットアップを始めているのは、最近あまり生演奏を見ることがなくなったけれどもビシッと筋が通っ たドラマー、元Used To Be Women(ユースト・トゥー・ビー・ウーマン)のDorian Foerg(ドリアン・フォーグ)と、どう頑張っても女に見えない髭もじゃのロケンロール・ギタリストで元同バンド、現Snake Dudes(スネーク・デューズ)の、Greg Stovetop(グレッグ・ストーブトップ)。そもそも彼らのバンド名「Used To Be Women」というネーミング自体、「元は女だった」という意味。
なぜこの厳つい男子達が「女性」になるというアイディアにそこまで魅かれるのか不思議である。しかも「女装癖」とかではなくて全てがジョークの範囲なので、彼らに聞いてみたところで「ナニがヨ!」とか言われて話にならない。
遅れてやってきた普段着のDarrenに「女装は?」と聞くと「僕のはすぐ済む」のだそうだ。
巷にDanglesが現れるのは2009年に一度きりのライブをして以来な のだが、さて彼らが何をするかというと、80年代女性ポップシンガーのカバー曲で ある。ネーミング自体が、Bangles(バングルズ)のもじりでタマがついているためにDangles(ぶら下がっている)というわけなのだ。
今回もGo-Gosの「We Got The Beat」に始まってBlondieの「I Touch Myself」、Scandalの「Goodbye To You」と、端々をおネエチックにしているようで実はドス汚いトークを挟みながら、多少無理のある高音でエンジェルが歌い上げていく。
それにしても、バンドが上手い!さすがブルックリンでのミュージシャン生活 も長く、更に少なくともその倍はロケンロール人生をガッツリ生きてきた彼ら。その誰もが知っている王道のポップソングの数々を本家顔負けな程ギュインギュ インのロックでぶちかます。もちろん会場は盛り上がるしヤジも飛ぶし大賑わい。
そんな中、私が今回一番驚かされたのはDarrenの女っぷりである!元々 のオカッパヘアが功を奏しているものの、周りのメンバーがものすごくキバッた女装をしている中、一人真っ赤なロングのワンピースをしっとりと着こなし、変 えたことと言えば眼鏡をはずしたくらいで本物の女として通用しそうな中国美人をきどっちゃっている。
そんな感心をしている間にもライブはピークを迎え、酔っぱらったフロアの喧噪を私はいくぶん外野の方から眺め、これはブルックリンのどんなライブよりもイキがいいんじゃないか?などと考えていた。まるで新年会にチンドン屋がやってきたような状態なんだもの。
お約束であるMadonnaの「Like A Virgin」を経て、最後はLita Fordの「Kiss Me Deadly」で締めくくられたこの半狂乱のライブの後、Darrenを捕まえて「チケット・ゲット話」に花を咲かせ、その争奪戦について、「私は比較的 人気の薄そうな順に、4つのチケットを別ウィンドウで順番待ちしたよ〜」と言うと、彼はニコニコと「僕は8日分とも別ウィンドウで開けてたよ!」と言う。 ウキウキの私は更に、最近購入したばかりの「エレクトリック・シガレット」(タバコの形をした、禁煙を目指す者のための器具)を「見て見て、これ!」と見 せびらかすと、彼は「ナイス!」と言って胸元からヒョイっと、より新しいブルーのライトのそれを取り出す。う〜む、Darren手強し!
調子に乗って二人で赤ライトと青ライトの電子タバコを片手に友人間を巡りな がら、「このエレクトリック・シガレット以外に私達が共有するものはなんでしょ〜!」と「無敵」ペアの練り歩きに興じてしまい、せっかくのDangles のグループ・ショットを撮るのを忘れてしまいましたとさ。
 
Emi Nips:
翻訳&ライティング、ウェブデザイン、音楽等を総合活用したコミュニケーター。
HARD NIPS のドラマー。ブルックリン、NY在住。
http://about.me/eminips

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