INTERVIEW from Brooklyn No.2 Heidi van der Lee

INTERVIEW from Brooklyn No.2

UPDATE 2011/12/22 23:24

INTERVIEW   from  Brooklyn  No.2                        Nov. 2011

Heidi van der Lee    Organizer of Permanent Wave

12/22のイベント・フライヤー

フェミニスト・グループ「Permanent Wave(パーマネント・ウェイヴ)」と

放射線量問題と闘う日本の母親と子供のためのベネフィットイベントについて

Permanent Waveというグループから、来たる12月22日に義援金を募るイベントを行うので参加しないかと言うオファーが来た。カタカナで「パーマネント・ウェイヴ」と書くとどうしても古くさいパーマを思い描きがちだが、髪型の話ではなく「永続的な波」という意味である…あらかじめ。
バンド活動をしていると、大小様々な義援金を募るためのライブオファーをいただくが、ときには「こっちが助けてほしいくらいだ!」と言いたくなるようなこともある。しかし今回ばかりは日本人として非常に興味をそそられるものだった。Permanent Waveは ブルックリンを中心にNYで活動するフェミニストのグループで、前にも他のイベントの告知をもらっていたことがあり、なんとなく覚えていた。彼女たちは日 本政府の許容する放射線量の高さと、福島の母親と子供たちについてWomen News Networkの記事を通して知り、それをサポートするイベントを行うという。残念ながら私のバンドはスケジュールが合わず参加できないのだが、同じ日本 人のバンドTHE SUZANが参加するので安心しておまかせできる。それでもこの件について頭から離れなかった私は、イベントの主催者のハイディに、Permanent Waveの活動について詳しく聞いてみる事にした。

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【フェミニスト・グループ、パーマネント・ウェイヴはどのように誕生したのか】

パーマネマネント・ウェイヴ in フォトブース
 
Emi Nips(以下E): Permanent Waveは誰がどのように起ち上げたの?
 
ハイディ(以下H): Permanent Waveは 「リーダー」がいるわけではないんだけど、発端はAmy Klein and the Blue Star Bandというバンドの仲間でもあるエイミー・クラインが、ライオット・ガール(Riot grrrl)の「GIRLS TO THE FRONT」という本を読み、彼女達の活動に影響を受けたことから始まったの。とてもいい本なんだけどね。
 
E: ライオット・ガールって活動家グループだよね?
H: 90年代のアンダーグラウンド・フェミニスト・パンクで、ビキニ・キルなどのパンクバンドを通して過激な活動をしていた女性達。多くの若い女の子が後に続いて次々とバンドを組み、活動も広まったの。「上手くなんかなくたってバンドはやれる!ざけんな!」ってね。エイミーがその本を読んで今の社会には個々のフェミニストはいても、論争を呼ぶような活動をしているフェミニストの共同体がなくなってしまったことに気づいて、ミーティングを開きたいと思ったのね。彼女は結構有名なバンドでも活動しているから、メーリング・リストを作って興味がありそうな人を募ったの…例えばWillie May Rock Campの人達とか。私も友達を通してエイミーのメーリング・リストに参加したの。初めは30人くらいだったリストも今じゃ100人以上に増えたんじゃないかな。メーリング・リストでは、全員が様々な女性の問題に関する話題や、他にもこの社会でおかしいと思われること、好きなバンドのことまで何でも回覧してそれをまたミーティングで話したりするの。とにかく、あらゆる事を話すのね。このミーティングこそPermanent Waveの始まり。
E: 私あんまりフェミニズムについて知識が少ないんだけど、Willie May Rock Campもフェミニストの活動なの?
H: 小さな女の子のためのね。キャンプをしながら、ギターでもベースでも好きな楽器を一週間習って、その最後の週末にはみんなでライブをするの。楽しいよ。もし良かったら女の子にボランティアでドラム教えにいくといいよ。Permanent Waveの中にも元々このキャンプに参加してる人達が多いの。
私達の多くは ミュージシャンだったり、音楽ライターだったり、何かしら音楽に関わっているから、自然と音楽のイベントをオーガナイズするようになったわけ。ライブ活動 をする女性がローカルの音楽シーンに少なすぎると思うの。ご存知の通りヒゲをはやした男のバンドはすごくたくさんいるのにね?だから私は女性ミュージシャ ンをフィーチャーしたイベントのブッキングを始めたのよ。
E: 自分が女性であるという以上に、フェミニズムやフェミニストの活動に興味を持った理由は?
パーマネント・ウェイヴ、Death by Audio でのイベント
 
H: 大 学の時に女性学を専攻して、アメリカに限らず女性がいつも抑制されてきた歴史を学んだことが大きい。そもそも完璧な世の中だったら「女性学」というものは ないはずじゃない?普通の歴史の授業は男性中心で出来事が伝えられている。要は女性学はその省かれてきた私達の歴史を埋める役割ををしているのよ。私は子 供の頃から自由主義な考えで、高校ではゲイの権利についてのドキュメンタリーを作ったりもしてたけど、女性学というものをより深く学んでからは男性中心の社会に対して本当に怒りを覚えた。ちっとも納得できない!ってね。 で、一度それが見えたら、さらにもっと違う問題も見えてくるでしょ。
E: 社会が曖昧に「それでよし」としている事柄が。だよね?
H: そう。だからNYに移ってきて、賢くコミュニケーション能力に長けたPermanent Waveの 女性達と出会って、彼女たちと様々な考えをシェアできた時に、私は間違っていないんだって思えたの。声でのノイズをもっと起こすべき。今の社会は、自分が 「フェミニスト」であると公言するだけで批判を呼ぶような傾向があるじゃない。フェミニストが全員男を毛嫌いしてるとでも言うように。
E: 私の意見としては、そういう風に思われるような活動をしたフェミニストが一時期目立ったからだと思う。フェミニズムをはき違えて、浅い部分での女性優位を訴えたと思う。問題はもっと奥深いものなのに、ね。
H: 怒れるフェミニスト達ね。私達は「男より女の方が優れている」だとかそういう考えは持っていないよ。実際、Permanent Waveには男性もいるしね、素晴らしい男性が参加しているよ。全体的に20代〜30代の女性が多いけど、年齢/性別に関わらず、フェミニズムをサポートし、女性へのポジティブなヴァイブを持ってる人なら誰でもウェルカム!
【パーマネント・ウェイヴの活動】
 
E: いつからイベントの活動を初めて、どんなイベントが多いの?
警官無罪判決へのデモ
 
H: 今年の1月から。だからまだまだこれからなの。初めはどうやっていくかを模索することからだった。イベントによって利益が出たらそのお金をどうするかとか。「じゃあ、女性、女の子を助ける団体に義援金として送ろう!」とか。第一回目のイベントは男性によってDV被害を受けた女性をサポートするボランティア・センターへの義援金を募ったもので予想以上の反響があったの。お客さんがたくさん来てくれて義援金もかなり集めることができて手応えを感じたのね。今は「Permanent Wave’s SOUND WAVE」というベネフィット(義援金を募る目的)のイベント と、「Permanent Wave Presents」という普通のライブイベントをやってる。「〜Presents」の方は、オーガナイズさえきちんとしてくれれば、誰が開催してもいい。ベネフィトの方は、たいてい私とキリ・オリバー(Kiri Oliver)の二人でオーガナイズをするんだけど、出演者の提案とか、義援金を送る団体についてとか、いつもみんなが助けてくれる…いつも15人くらいイベントの事に関わってるかな。音 楽以外のイベントもあって来年は「WOMANIFESTIVA」っていうフィルムフェスティバルが企画されていて、優勝者は、Sara Jacobson Film Grantという助成金を獲得できる。その他にも、セックスについて話し合うワークショップなんかもあるよ。
E: イベント以外のPermanent Waveの活動は?
 
H: 5月頃かな。女性に対する暴行で訴えられていたイースト・ビレッジの警官二人が無罪になったでしょ?その判決があまりにも理不尽だった事にわたしたちのグ ループは心から怒りを覚え、「Feministing」という団体や他の助けも借りてデモを起こしたのよ。FacebookやFeministingの サイトを通してみんなに呼びかけたんだけど、それに火がついて何千人もの人がサイトを見て、デモにも何百人もの人が集まりマンハッタンを行進したのよ。 ウォール街の占拠以前の話だから、そんな大きなデモに参加するのも、 ましてや自分たちで起こすのなんて初めてだった!結果として、判決を覆せたわけではないけど、あるアイデアによってPermanent Waveが一つになって、さらに多くの人達に手を伸ばして広く繋がっていって、そこから生まれたパワーが達成感としてまた自分達に返ってきた。そういうことに大きな意味があったと思う。
 
E: 今回の日本の母親達をサポートするベネフィット・イベントはどういった経緯で開催することにしたの?
ウォール街の占拠にて
H: エイミーは6ヶ月ほど日本に留学していたことがあって、たくさん日本人の友達がいるし、日本のことや日本の音楽をよく知っているの。彼女のバン ド:Hilly Eye(ヒリー・アイ)は、にせんねんもんだいの前座でライブをした事もあるんだよ。私も、にせんねんもんだい大好き!!…未だに名前言えないけど。だか ら、エイミーがTHE SUZANも知ってたし、放射線量の問題についても、Women News Networkの記事(http://womennewsnetwork.net/2011/07/13/nuclear-radiation-mothers-japan/)を通して教えてくれて、是非サポートしようという事になったの。イベントの義援金は、Human Recovery Project(http://hrp-diymusic.blogspot.com/) へ送るのよ。日本のDIY 音楽ネットワークを支援するパンク・グループなんだけど、危険な量の放射線にさらされている母親と子供達のために放射線量をいち早く下げるための対政府運 動を行っているって聞いてね。新しくできたD.I.Y. スペース:Big Snow Buffalo Lodgeでやるんだけど、12月22日でホリデーまっさかりだし、いいパーティーにしたい。クッキーとかも用意するし!…っていつものことだけど (笑)。
E: この間そこに行ってみたけど、いい雰囲気のとこだったよ!楽しみだね。最後に2012年のPermanent Waveの目指すところは?
H: 大型イベントの企画をしたいのと同時に、経験の浅いバンドもいいスペースでライブ演奏できるような機会を作っていきたい。フィルムフェスティバルも毎年続けたいし…。イベントを続けて行くなかで、よりスムーズに運営し成功させることができたらと思ってる。夢は自分達のイベント・スペースを持つことかな(笑)
 
 
Heidi van der Lee:
Permanent Wave イベントオーガナイザー。
Amy Klein and the Blue Star Band: チェロ担当
1985年9月21日、ニューヨーク州生まれ。ブルックリン在住。
Emi Nips (Emi Kariya):
翻訳&ライティング、ウェブデザイン、音楽等を総合活用したコミュニケーター。
HARD NIPS のドラマー。ブルックリン、NY在住。

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