INTERVIEW from Brooklyn No.1 Greg Fox

INTERVIEW from Brooklyn No.1

UPDATE 2011/11/17 17:36

INTERVIEW   from  Brooklyn  No.1                        Oct. 2011

Greg Fox   Drumer,  Organizer of 「NEW PARTY SYSTEM」

 

 

ウォール街の占拠と「NEW PARTY SYSTEM」について

9月から始まりさらなる広がりを見せている「Occupy Wall Street」 (ウォール街を占拠せよ)というデモ活動。リーマンショック以降 失業率の増加、物価や家賃の高騰が続くNYで、ウォール街に拠点を構えるような企業の1%の大金持ちが支配しているともいえる格差社会の構造に対し、厳し い生活を強いられている99%サイドのニューヨーカーたちが是正を求め立ち上がった。

ダン・ディーコン(Dan Deacon)や、リタージー(Liteurgy)、その他のポピュラーバンドのドラマーを努め、今は自身のバンド、ガーディアン・エイリアン(Guardian Alien) の活動に集中するグレッグ・フォックス(Greg Fox)は、 ダンスビートからダブルベースのメタルまで物凄い早さのビートを叩きこなし、その界隈では有名なドラマーである。彼はそのデモに積極的に参加することにと どまらず、10月半ばには自らも「NEW PARTY SYSTEM」というウォール街ムーブメントのためのムーブメントを起こした。わたしがドラマーとしてはもちろん、人間としても尊敬している26歳の彼 に、その経緯と思惑を聞いてみた。

 

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Greg Fox(以下G):
僕 は日本に行った事がないんだよね。行きたくてウズウズしているんだけど。この間のKnitting Factoryのライブの時にDMBQのシンジとも一緒に演ったし、その他にも888ボアドラムというイベントにも参加してボアダムスのメンバーにも会っ たし、ヒシャム(Soft Circle/Brack Dice)とも仲がいい。もっと日本のミュージシャンと一緒に音楽を作りたいし、日本で演奏したいとずっと思っているんだ。

Emi Nips(以下E):
元あふりらんぽのPIKA☆も知っている?

G: Acid Mothers Templeのマコトさんとツアーに来た時に、ライブを見たよ。

E: 私が知っている日本人のミュージシャンの中でPIKA☆が最もパッションを持った人だと思う。今もまだ立ち直っていない被災地の人達を応援したり、原発やエネルギーについてもう一度考え直そう!というイベントをオーガナイズしたりして、とても頑張っている。

G: こっ ちではそのニュースについて全く報道されなくなってしまってるね。 そこなんだよ!あれだけ大変な事件だったし、今でも心配している人は沢山いるんだから、簡単にでもどうなっているかを伝えることは難しくないはずなんだ。 この世界的な改革の必要性はそこにあるんだ。現在のテレビを主としたメディア形態を排除しなければならない。ゴミしか流さないんだから。メディア企業の持 ち主が、国民に何を信じさせたいか、国民に何を考えさせておけば自分たちにとって得か、それによって何を報道するかを選び、社会の意識をコントロールして いる。
僕は継続的に日本の震災状況について知りたいのに、「あれからどうなったか」という簡単なことを知る為には、大学生がレポートの調査をするくらい必死に調べないと分からない。

E: ある都市の「今日」の状態を知るだけのためにね。

G: そうだよ、これだけインターネットによって自分を取りまく世界が身近になったはずなんだから、必死に色んなサイトを調べてグーグルの翻訳機能を駆使して日 本 語の記事を読まなくても、1分でわかるべきだと思う。まあ、自分の家で翻訳機能で読めるだけでも凄いことではあるけれども。

E: また世界中の国や人が義援金を送ってくれたんだから、そのお金がどうなったかが国としても気にならないのかね。

G: さんざん「ここにSMSを送ると日本に義援金が送れます」とか宣伝して、「おまえやった?」ピピピピピッ「やったやった。もちろん送ったよ。」「そうか、 もう安泰だ」みたいな。「その事についてもうニュースで見なくて済むようにSMSで100万送りましょう!」って言うのと変わらない。

E: その点、やはりPIKA☆みたいな人達はステキだと思う。シンジさんもそう。ミュージシャンの中で誰よりも早く、世界中のミュージシャン仲間から義援金を集って直接被災地に届けたりして、本当の意味での良心を人に伝える努力をしている。

G: 人間的「富」の推進のため。
僕がいたバンド、リタージーも曲の提供をお願いされたんだけど、誰かの許可がいるだのなんだのってちっとも進まなかった。アホくさくって僕が「使っていいよ」って送っちゃった。
この日は雨だったので、テントの中にこもっている人が多かった。家がある人も多いのだが、「占拠」はその場に居続けることに意味があるため、雨の日も風の日も、この公園内に寝泊まりしている人もたくさん。
E: だからグレッグが今回のこのウォール街の占拠 OWSに参加していて、更に「NEW PARTY SYSTEM」を起ち上げた時に思ったの。日本にもNYにも目標とパッションを持っているアーティスト達がいて、小さなことからでも出来ることをやる人達 がいる。OWSや「NEW PARTY SYSTEM」の活動と日本のアーティストの活動は直接的には関係ないかもしれないけど、日本の政治社会とメディア社会の構造だって基本的にはアメリカと 変わらないだろうから、前向きな改革のムーブメントを起こす者同士つながっていくべきじゃないかって思う。グレッグの活動を日本の人々に伝えられたら、少 なくともそのきっかけになるんじゃないかな。

G: そうだね。それによってエミもこのムーブメントに貢献することになるし。OWS の活動は必ずしもウォール街へ行ってリバティ・スクエア公園を占拠することだけではなくて、そこから生まれるより素晴らしい社会を認識してそれに参加する ことなんだ。この間、バンドでアイスランドのミュージック・フェスティバルに出演してきたばかりなんだけど、そこでもこのOWSについて色んな人と話した ところだ。みんな同じことを感じているんだと思ったよ。それぞれの社会を超えて、言語を超えて、まるっきり同じものを欲している。必要なのは、それをオー プンにすること。他人を餌食にして自分達にだけに得な慣習的な法則にすがりつこうとする人たちがいる。しかし彼らがわずか1%にすぎないということを認識 して、僕たち99%が完璧に団結して一つになれば、彼らを取り込むのは簡単なことだよ。

E: 99%が本当に団結したとしたら、1%の人が弾圧し続けられるのは時間の問題だね。

G: 彼らやシステムを排除するわけではなく、吸収して再分配するんだ。1%の人の所有する富を国民もしくは世界中の人に再分配したら、全員がかなりいい暮らし が できるはずだよ。政府が石油企業につぎ込んでいる膨大なお金がある。もし政府に「もっと多くの人にとって住みやすい環境にしたい」という動機さえあればそ うすることができる。決して「できない」わけではなくて、そこにお金さえ投じられれば「できる」ことなんだ。
E: 世の中には所有している島々の形をアルファベットに変えて、Google Earthから島で書かれた自分の名前が読めるようにしている人とかいるからね。その人達って、お金があり過ぎて他にすることが無いわけでしょ。

G: 他の人類との繋がりがまるっきりなくなってしまってるね。

E: 実は私、少し前に発表された声明を聞くまではこのOWSムーブメントが上手く行くわけないと思ってたのね。でも声明があまりに素晴らしくて、それから活動 の焦点が分かって考え直したの。お金がどこに使われていて、どこに使われていないか。お金についてだけでなく、政府の腐敗や人類が地球に及ぼしていること な どがシンプルに書かれていて、そういうことに詳しくない私にもとても分かりやすかった。あれは誰が書いたの?

G: 関わっているたくさんの人によって書かれたんだよ。
こ こアメリカで、まず変える必要のある最大項目の一つは、政府がどれだけ国民の主張を反映できているかを再評価することだと思う。まず初めに、国民の50% が女性なのに対して政府には女性が7%しかいない。世界的に見ても、他の国では家父長制度が逆転されたり無くなってきたりしているのに、アメリカは違う。 これは違う問題のようだけどそんなことはない。

E: 確かに女性は正しいか正しくないか等の判断基準が違うし、男性と違った許容範囲があるからね。

G: この国のメディアにおいて女性に対する扱いが酷いと思わない?多くの人は「何もおかしくない」と既にプログラミングされてしまっているけど、チャンネルを 回すと常に女性に対する暴力が映されている。身体的にだけでなく、精神的な暴力や生理的な暴力が四六時中。そのメッセージは毎日テレビを見る小さな子供た ちにも植え付けられているんだよ。何かで見たんだけど、子供に「将来何になりたい?」って聞くと、6歳までは男子でも女子でも「大統領」が最も多い答えな のに、それが12歳になると女子の殆どが「大統領」を選ばなくなる。何でだと思う?

E: その希望が持てなくなるから?

G: テレビのせいだよ。テレビによってどっち方向に向くべきかを植え付けられる。「だまれ」とか言われてね。

E: 30歳までに結婚すべきだとかね。

G: 絶対王政というか…。その上、男も女も含めて全てが政府に役立つようにあらかじめ仕組まれている、資本主義の延長だよ。

E: その通りだと思う。

G: 僕らが目指す改革の大部分はそういった汚い物事を全て洗い流したいということだ。覆すことはものすごく大変なことだけど。
OWSでインタビューを受けるグレッグ。
E: それに長い時間もかかると思う。でも!こんなムーブメントは今までに起こった事がないし、このチャンスしかないんじゃないかと思う。私はすごく現実主義だ から、そんな現実に適応して生きるのが上手い方だと思うけど、この先まだ40年とか生きる事を考えれば、この社会にはそういった賛同できない事、嫌悪する 部分がありすぎる。

G: そしてその意見に賛同する人はたくさんいるんだ!

E: そうだね、そんな社会の中で生きていかなければならないのは恐ろしいことだし、もちろん何処かきれいな南国で過ごすという選択が自分にあったとしても、それは私のしたいことではないし。

G: だってそれは社会から逃避しているだけにすぎない。これだけたくさんの人が今の状態を変えたいとか様々な物事の排除または復帰を望んでいるんだから、できない理由がない。理由がないだろ!行動を起こすか起こさないかは、人の想像力の限度によって決められるんだよ。

E: そりゃそうだ!

G: 言語にも現れるしね。繰り返し話すことによって、他の人の心を動かせたらいいなと思っていることがある。それは来年はが2012年で、2012年というの は人類の歴史において何か重要ことが起きる年だというざわつきがあちこちであるということ。それに対して多くの人がそれぞれ違う信念や、精神的な愛着を 持っている。

E: 何に興味を持つか、何を読むかによってね。

G: そう。僕は、2012年に「何か」重要な事が起きると信じるとは言えないけれど、強い思いは持っている。その「何か」は人が革命を起こして世界をよい方向 に変える、ということかもしれないだろう?アルマゲドンが起こって火の玉が勃発するとは思わないし、エイリアンが宇宙船でやってきてみんなを宇宙旅行に連 れてってくれるとも思わないけど、僕は宇宙的なレベルのことに引かれがちだよ。地球は宇宙に存在する無数の天体のうちの一つで、その全ての天体がつながり 合っているわけだ。太陽からエネルギーを受け、その周りを他の天体達と共に軌道を回る。そのシステムと、人間の体内での細胞とエネルギーと神経細胞網シス テムとは何の違いもないんだ。大宇宙と小宇宙が連携して 動いている中で、何か突然、言葉で言い表せないような思いもよらないことが起こったとしてもおかしくないと思う。

E: 2012年に起こる星の配列がたまたま何か起こすとかね…分からないけど。

G: 突然みんながDMTでトリップアウトするかもしれないじゃん!だってDMTは人間の脳内に存在するんだから、こう、星の配列がピッタリ合った瞬間に全人類脳内DMTトリップアウト。そしたら次はどうする?(笑)

E: そしたら、洗脳されてた脳が全てクリアになるかもよ。(笑)

G: そうしたら楽だね。僕は元々サイケデリックな想像をする方だと思う…だって想像の可能性って無限だろ?でもそのおかげで、世の中のこのゲームを垣間見ることができた気がする。この社会の中で本当は何が起こっているのかとか、その中での可能性が無限なことも。
ちょっ と話がそれた気もするけど、全てつながっている事だと思うよ。OWSのムーブメントは非日常的な要素があって、多くの人はそれにどう対峙すればいいのか、 そこにどうアクセスして、何を話せばいいのか分からない。占拠されている公園へ行ってみても、 ミーティングや活動のオーガナイズ部分は理解してもらえても、そこで瞑想のクラスが開かれていて、それもみんなが一つになるための活動の一部だということ なんかはなかなか分かってもらえない。その部分もオーガナイズと同じくらい重要なんだけど。そんな風にいろんな人がいろんな形でこのムーブメントに参加し ていることも面白いでしょ。

E: だってそれ自体がこの世の中のあるべき形態と同じことだと思うしね。ゴミを回収する人は政府を運営している人と同じくらい必要でしょ?どちらも重要。

G: その通りだね。ウォール街の占拠地ではみんながそれを認識している。ゴミを拾う人も、食べ物を配る人も、ミーティングのメモを取る人も同じ位大切だ。

E: 誰かがきれいにしなければいけない。そんなシンプルで明らかなことなのにどうしてこの社会だと99%に対しての1%ができあがるのか。やっぱり同じ所にたどり着くね。

G: それもまたメディアによって強化されてるアイディアだね。プールの横で美女をはべらせてるサングラス野郎はクールだけど、ゴミを回収している人は臭いだとか。どこに倫理的価値があるんだ?なぜ、ゴミを回収してくれる人に対してありがたいと思うようなイメージを流さない?

E: メディアを運営する側も洗脳されてるんだから始まらないと思うけど。
そ ういった意味で本当に良いことを起こすために熱心に努力をしている人が、このNYにも日本にももっといるはずだと考えたの。ただ、グレッグやPIKA☆た ちはミュージシャンとしても素晴らしく、ツアーで世界中にも行っていて、それなりの活動をしてきたステータスもあるから、聴衆がより耳を傾けるでしょ。そ ういうアーティスト達がもっともっとつながってそのエネルギーを拡大させられたらいいなと思ってる。

"Comfort Station”では服やカッパ等、食べ物以外の生活必需品が配布される。
G: それについてちょっと言わせ てもらうと、僕は自分が音楽に集中できることに本当に感謝をしている。やっと音楽一本で、どうにかだけど家賃が払えるようになった。プロと言えるくらいに ね。それがすごくありがたい。僕のおじいちゃんがプロじゃないけどドラマーだったから、ドラマーとして家族の誰もが納得するような形の成功を得られるの は、本当に幸せだと思う。ある家族の人にとっては「お金を稼いでる」という意味の成功で、他の人にとっては「自分の夢を追うことができている」という意味 だとしてもね。家族が誇りを持てて、自分のしたいことができて、さらに音楽を通して僕にとってそれこそが全てだと思える、たくさんの素晴らしい人との出会 いをも らえて。だからこそ、このムーブメントのような真の思いを寄せられる場に、時間のある限り参加しようと思うんだ。

E: そのパワーが「NEW PARTY SYSTEM」に向けられるわけね。どんなことをしようと思ってるの?

G: 僕とノートキラーズのデビッド・ファーストとで一緒にやるんだ。彼が名前を思いついたんだけど、聞いてすぐにナイスな名前だと思った。
「NEW PARTY SYSTEM」を通して、まず一つにはベネフィット(慈善)・ライブをする。一つは基本的にOWSで必要な食べ物や必需品のための募金を募るため。だけ ど、より多くの人がこのムーブメントの全容を理解し、その中での居場所を見つけるためのドアを開けてあげるためというのが一番大きい。このムーブメントは 進化していくものだから、参加するためにウォール街に行かなくてもいいんだと分かってほしい。歴史的に見ると、政治的な変化には音楽が巨大な役割を果たし ている。今すごく重要なときなのに、それが起こっていない。僕にはなぜミュージシャンがもっと政治に関して発言しないのかが理解できない。60年代は、た とえ誰も賛同しなかったとしても、自分の意見を持っていてそれについて発言することがクールだった。みんな何かしら支持するものを持っていたんだ。今は残 念ながら、誰も何も持ってやしないし、政治に関する意見をアーティストに求めようと思うことは難しい。イラク戦争の頃に、メディアが関心を持たせない様に したせいだと思う。政治に関心を持つ事がクールじゃないというように。

E: メディアは人が意見を持たないようにしたかったんだ。音楽業界もそうやってメディアによって何がクールかを洗脳されてるよね。「セックスとドラッグとロケンロール」に始まって、今は「金と女とデカい車?」さらに増えて、ゴールドとダイヤも!かな。

G: だって音楽界で一番人気があるのは何だと思う?「鏡を見る」ことだよ。

E:(爆笑)

G: で、こう、自分に向かって投げキッスをする。だろ?

E:うわーっ、マジでそうだ!!!

G: 自分がどれだけカッコいいかを眺めるんだ。でもそこから考えなきゃいけないのは、音楽業界は基本的に大きな企業に牛耳られてるってこと。彼らが全てのフィ ルターをコントロールする。音楽は彼らの巨大なビジネス・ゲームだよ。ラジオやテレビに出たりスポンサーに付いてもらうためには、彼らのゲームを通過しな ければならない。そして奴らは人に繰り返し同じメッセージを叩き込む。「考えるな」と「考えずに物を買い続けろ」とね。そのメッセージは全ての人に影響を 及ぼす。それに反抗しているはずのアンダーグラウンド・ミュージシャンにまで影響する。最近のアンダー クラウンド・ミュージックは、「くだらないポップをすっごく皮肉ってやった」みたいな音楽が多いけど、それは皮肉ってるんじゃなくて貢献してるにすぎな い。彼らに攻撃的になるつもりはないけど…。ほら、もう2011年だし「真の何か」のために立ち上がるべきだよ。

E: もう長いことそんな社会だからね。で、「NEW PARTY SYSTEM」の続きは?

G: そうだ!そのライブをやることによって、バンドやミュージシャンもその運動に参加できるしね。1~2週間に一回くらいのペースでやって行きたいと思う。そして人が集まることで、その場でもっとディスカッションが生まれたらいい。

E: 60年代にもっと意見交換がされたように。

G:80 年代のハードコア・シーンでもそうだった。ハードコア・パンクが歌ってる内容はレーガンのことからドラッグのことまで様々だけど、よく小冊子みたいのが回 されてて革命思想から爆弾の作り方まで書いてあって…。そういうワイルドな思想があった。僕らの時代になってもDIYムーブメントがあるのはそれによって なんだよ。今のバンドが自分たちでライトバン一台でアメリカ中にツアーに行けるのはブラック・ フラッグスなしにはあり得なかったし、彼らはアンダーグラウンド・ミュージシャンとして本当にメインストリームに反抗していた。

E: そう見せてるだけでなく、本当に信じていたのかな?

グレッグも手助けする「キッチン」。食べ物も全てただでもらえて、全て自然食。
G: 見かけは何でも良くて、発言していることが重要なんだ。発言と言っても単純に歌詞のことではなくて、要するに正直かどうかってことだよね。薄っぺらいベニヤを見せるのでなくて。
「NEW PARTY SYSTEM」もそういうこと。徐々にOWSと直接絡ませていきたいし、ムーブメントとブルックリンの音楽シーンをつなげていきたい。
さ らに僕らはレコーディングもするんだ。基本は僕とデイビッドと、リタージーのバーナードとガーディアン・エイリアンで、そこに色んなゲストに入ってもらっ て全く新しい音楽を作る。もちろんそれをCDとして出して収益があればOWSに寄付する。でもさっきも言ったように、それ以上に音楽シーンとこの革命的な ムーブメントを絡ませていくことに意義があるんだ。なにしろ占拠地の場でもアーティストが立ち寄ることが少なすぎると思うし、 ネット上の音楽シーン内においてもこの件に関してのやりとりの少なさにも驚くね。ブログにしろフェイスブックにしろ。

E: 日本人には、このOWSムーブメントについてまだ浸透してないし知識が少ないので、グレッグの言葉で簡単にどういうものなのかを説明してもらえる?

G: 努力はするよ。基本的に、アメリカの経済状況が悪化するに連れて、人々はどんどん職を失っていく反面、お金は上へ上へと集約されていく。しゃぶられて、人 は底へと堕ち続けていく。貧富の中間で均衡を保つはずのミドル・クラスまで蝕まれて、彼らも職を失い、家を失い、請求書に追いつかず、底へ堕ちていく。低 所得者の為の医療保険制度も安くはなく、低所得者に適応されず普通保険が必要な人の支払いはもっと高いので、全ての人が枯渇状態にされる。そこでみんなが 天辺にお金が集約されていることに気づき、その集約されたお金を保持している人のポケットに政治家が居座っていることに気づく。
OWS ムーブメントの一番のそして最も明らかな目的は、政治からそのお金を完全に取り除くこと。ロビー活動(※ある特定の主張をもった団体や企業が、政府の政策 へ影響を及ぼすことを目的として行う私的な政治活動のこと)は違法にするべきだ。企業は個人的な発言権を持つべきではない。なぜなら企業が個人的な言論の 自由を持ち、その権利が莫大な政治献金をすることができて、そのお返しに政治家が企業に好き放題させているとしたら、同時に僕だって好きなことができるは ずだ。公園にテントを建ててそこに寝たりしても良いはずだ。そこに警察が来て、同じようにしている年寄りの顔をなぐったりして「テントを張ってはいけな い」と言うのは、人権の無視であり、言論の自由に介入している。そしてそれは世界に対して、この国では偽善行為が行われている事を示すわけだ。警察は1% の大金持ちのためにのみ働いていることになる。
だからまず政治 家の売買を排除して、彼らを本当の意味で人民を代表する存在にしなければならない。それを実現するためには、格差社会である現在の状況を知ることが大事な んだ。現在、政治の職に就く女性の増加率で計ると、政府内で女性と男性の代表数が平等になるまでに500年かかる。僕らは地球も救わなければならないか ら、500年待つ余裕はないんだ。 女性の代表は少なくとも男性と平等な力を持つべきだけど、本当は男性以上に国民を代表すべきだ。

E: どの分野においても?

G: 政治とビジネスにおいてだね。
そ してこのムーブメントは、やっぱり全ての人が関わっていることなんだ。どこから来たか、どんな人か、人種、宗教、全て関係なく。歴史の中で、人はそういう ものによってどんどん区切られてきたけど、その理由は区切られていた方が上の人が下の人をコントロールしやすいからだ。僕たちは本来人類が一つであること を自覚しなければならない。悪用されているのは僕ら自身だから。そうやって区切られないようにして本当に団結できれば、この世界を僕らの想像するような世 界にできるんだよ。だってこの現在に至っていることだってこの状況を想像したからだろ?これからだってそうできない理由がない。人は月に行くのなんか不可 能だと思ってただろ?でも、行けたじゃないか。

E: そこまで難しくなかったようだしね。いや、大変努力された方がたくさんおられるんでしょうけれども…。

G: 今僕らの会話を録音しているこの小さなレコーダーを見てよ。100年前にはこんな物あり得なかったわけだろ?こんなちんちくりんが僕の声を今まさに録音してるんだよ。そういった新しいアイディアや新規性の加速も考慮しなければいけない。
結論を言うと、今が立ち上がるときなんだ。地球を救わなければならないからね。その前にまず自分たちを救わなければならない。ジーザスがやってきて救ってくれるわけじゃないからね。エイリアンだって救いにきてくれない。自分たちでやるしかないんだ。

E: いやが応にも、大仕事だね。

G: 待ち望んでいたものは実は「自分たち」だった。現に今ここにいるからね!僕らは僕らを待ってたんだよ。どれだけかかるかは分からないけど、もう始まってい ることだから。1%の人間を僕ら99%に取り込んでしまうことができれば、彼らも僕らと変わらないということに気づくはずだよ。

 

(インタビューは2011年10月19日に行われたものです。インタビュー時と現在の状況が異なる可能性があります。ご了承ください。 こちらのサイトで現在のOWSの状況がわかります。→  http://occupywallst.org

 

ベトナムのフォーが大好き、グレッグ。

 

Greg Fox :

ドラマー。1985年4月10日、ニューヨーク州マンハッタン生まれ。ブルックリン在住。http://www.infinitelimbs.com

 

 

Emi Kariya :

ITツールを活かして、翻訳&ライティング、ウェブデザイン、音楽等を総合活用するコミュニケーター。
HARD NIPS のドラマー。
ブルックリン、NY在住。http://about.me/eminips

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